実家の空き家問題

相続

実家の両親の家があります。

現在、父は80代で特別養護老人ホームに入居しており、介護が必要なため実家で生活を送る予定はありません。

母も80代後半で、一人で実家で暮らしているものの、痴呆が出てきているため遠くない将来に老人ホームへ移ることを考えています。

実家が空き家になった場合に、固定資産税のことが気になります。

両親が生きているうちは、両親のうちどちらかが払うことになります。

しかし、老人ホームの費用が年金よりも高いため、長生きすれば税金を払うことが難しくなることが考えられます。

私は姉と2人姉弟ですが、お互いに50代で実家に住むことは考えていません。

実家のある場所が生活に不便で、家も古くなっています。

賃貸で人に貸すのも難しい状態です。

先祖代々続いている土地のようで、私の判断で売却できるかどうかわかりません。

家が残っている場合、誰かが後を継ぎ、固定資産税を払っていくのかなと、何となくイメージしています。

私は長男ですが、生活にゆとりはなく、後を継ぐことに違和感を感じています。

家を取り壊すにもお金がかかります。

このような場合、他にどんな方法があるのでしょうか

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ご質問ありがとうございます。

埼玉県のブレイン・トータル・プランナーの舘野です。

総務省統計局が出された、2019年住宅・土地統計調査によりますと、2018年の全国の総住宅数は6242万戸となっています。その内空家が13.6%を占めており、毎年増加傾向です。空家の一戸建てが占める割合は37.5%ですから6割近くは共同住宅となります。ご実家がどちらにあるかは存じませんが、不動産には必ず固定資産税が掛けられており(免税点を除く)、土地・家屋共に固定資産価格の1.4%を所有者は支払わなければなりません。固定資産税評価は、役所から毎年5月ごろに送付されて来る課税台帳を見れば把握出来ます。他方、相続人の固定資産税の負担なのか、相続が開始されても所有権の移転登記がなされていない土地を全国から集めますと九州ほどの広さになると言われております。

このような状況から、空家に関する活用方法が各地で検討されていますが、思うような手だては浸透しておりません。

空家への対処の方向性は大きく分けて、「撤去」と「有効活用」です。

「撤去」は空家を取り壊す事で無駄な固定資産税を支払う必要がありません。また、老朽化を放置することによる地域の防災・防犯への協力が可能となります。空家は放置しておくと固定資産税が6倍になるケースもありますので注意が必要です。取り壊し費用の捻出は、地方自治体と地元の銀行が協力し、無担保による特別融資を行っているケースが増えています(融資枠500万円程度)。

続いて「有効活用」ですが、①貸家、②売却、③貸地、この3点です。

①につきましては各地の不動産協会が空家バンクと称して活動していますので、何か有効活用できる方法を見出しために相談窓口を利用する方法が有ります。②は売れない土地は有りませんから、これから人口減少が進む前に売却を検討する事も必要になります。③は基本としては更地にしてもらい、土地を有効利用してもらい賃料を得る方法です(太陽光発電事業者の誘致、民間老人ホームへの事業用貸地等)

不動産の有効活用につきましては、エリア特性や将来性を調査して見ないと方向性が見えませんので

放置状態となる前に専門家等と早めの打合せをお勧め致します。

◇雑感

最近多いのが、ご両親が住まわれなくなった後のご実家への対応です。

不動産を所有して、活用されていない場合でも、当然に支出が伴います。また、放置をしておくと他人に違法に荒されたり、野生動物の住処となっていたり、怖いのは失火の危険性も高く、所有者として管理責任を問われた時には、損害賠償請求の対象となる場合もあります。また、継続した管理(固定資産税を含む)が必要となりますから、年間管理料も発生するため、家計からの支出を考慮していかねばなりません。

また、屋内の家財道具などの処分にも、相応な人件費と処分料がかかりますので、現実問題が必ず訪れると考えられておくべきでしょう。

従いまして、有効活用する方法を被相続人(相続される人)と話し合っておくか、相続後に売却等の処分で換価できるように事前に不動産会社へ打診して、被相続人から遺言として残しておけば、いざ処分されたとしても悔いが残ることはないでしょう。

核家族化において、郷里を離れて都会での生活を営まれている場合には、御自身の御家族のご生活を優先することも大切であり、負の財産として所有し続けてゆくことは有効な対応方法ではないでしょう。

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