年金で賄えるのか、老人施設への入居

老後資金

<ご質問>現在、夫が58歳10か月あと約1年で定年を迎えます。その後、5年ほどは系列会社でこれまでの半分の給与(500万円ほど)で勤務する予定です。また現在未婚の長女がおり、ネットで仕事をしており収入は不安定です。そこで、私ども夫婦は、晩年に自力で生活が不可能になってきたら、老人ホームに入居したいと考えていますが、情報を集めてみると、ほとんどは高額な入居金のほかに生活費として25万円ほどの金額が必要という記載が見受けられます。その他も雑費や医療費などもかさんでくるようです。10年以上こういった施設にお世話になる場合、どの程度の貯金を用意しておかねばならないのでしょうか。ちなみに65歳から年金を受け取るとして大体夫婦で25万円弱、夫亡き後は15万円ほどと予想していますが、それより実際は下回るのでしょうか。施設入居にあたって行政からの某かの補助などは一切ないとみなくてはならないのか知りたいと考えています。

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ご質問ありがとうございます。

埼玉県のブレイン・トータル・プランナーの舘野です。

ご夫婦で日常生活で自立することが難しくなった時に、介護サービスを備えた施設への入居を取り巻く環境に関するご質問ですね。

いわゆる老人ホームと言われている施設は2つに分類されます。

①公的機関(特別養護老人ホーム=特養)、②民間機関(特定施設入居者生活介護)。

厚生労働省「介護サービス施設・事業調査」によりますと、平成19年の介護保険施設への平均在所日数は1,465日となっています(①特養の場合です)。従って、最低でも約4年間の必要経費の算出が必要になると考えます、なぜなら特養は介護状態が重い方の利用が多いためです。

①②の入居対象は、原則として①公的機関:要介護3~5、②民間施設:自立~要介護5です。

①の公的機関に入居するためには要介護3以上の認定(原則)が必要であり、状態としては日常生活が一人で出来ない人(常時誰かの支援や見守りが必要)です。参考のために介護5に認定された場合の介護保険の支給額は月額36,217円です。この点から、公的機関の1ヶ月の自己負担額(総額)は要介護5で10万円~15万円となります。*施設のグレード(多床室~個室)によって変わります。

もし、個室を利用され年金支給額が月額15万円であれば自己負担額はありませんが、年金がそれ以下であった場合は差額の4年分以上の準備が必要となります。

②の民間施設を利用した場合も介護保険の利用が可能ですが、利用する施設によって負担額はさまざまです。現在のお住まいが愛知県ですから、愛知県での現在の相場から判断しお答え致します。

インターネットによりますと、愛知県の費用相場(平均)は、入居金55万円、月額利用料16万円(税別)と言われています。立地・設備・サービスによって相場は変化しますが、要介護の状況によって個人負担分が増減します。例としまして、要介護1と要介護5の差額は18,500円(月額)となっていました。

ご質問者様は民間施設へのご入居を希望されているようですから、入所中の自己負担額の準備は、平均額の120%を想定(安い施設であれば80%も可能)し、軽介護状態からの入所を考えた場合は8年間ぐらいを想定して下記の準備をしておく必要があります。

<利用料金>

平均利用料16万円×消費税(10%)×120%≒22万円(月額)

22万円-15万円(年金)=7万円(月額)×96ヵ月(8年)≒700万円

<入居一時金>

平均55万円×120%≒70万円           合計 770万円(一人あたり)

最後に老齢年金ですが、59歳になると「ねんきん定期便」に老齢年金の1年間の受取見込額が記載され送られてきますので確認が可能です。将来の受給金額は若干の増減はしますが大きな変化はございません。但し、年金受給の繰上げ、繰下げを選択した場合には当然のことですが支給金額が変わります。

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